2009年02月08日

炎神戦隊ゴーオンジャー 「正義ノロード」
 そして一年を振り返って…

 最終回。大団円だぞゴーオンジャー!でも俺達の戦いはまだまだ続くぜ!
 この場を借りて、この作品に携わった全ての方々にお礼を。どうも有難う御座いました。

 最終決戦はヨゴシマクリタインとの対決。一度は圧倒されて倒れたけど、熱さで再起!この時の三人のセリフ、第一話で聞いた気がする…いや、確認できないんだけどなんとなく。いい演出だと思った。間違ってたらごめんね。
 ヘルガイユ宮殿の崩壊で勝利したと思いきや、滅んでいない!でもそこに消えた仲間達が駆けつける…というお約束は予測の範囲内。一度は倒しても産業革命で巨大戦もお約束。必殺技は科学忍法火の鳥!みたいな(笑)全体的にラスボスとの対決が、それ程苦戦していなかった印象ではあった。あっさりしてたしね。
 でもこの最終回の一番の見せ場は、全員のマスクオフと名乗りでしたね。
 戦隊は最終回にマスクオフする習わし(笑)があるけど、ゴーオンは毎回ヘルメットのようにマスクを脱いでいたので、それそのものは特に感慨はない。今回はそれに、名乗りや必殺技をさせた、というのが非常に良かった。元来はスーアクさんが演じているあれを、生身の役者で見せる。これは着脱メットスタイルのゴーオンならではだと思う。作品も全体的に「キャラ押し」の印象が強いが、そう言う意味でも素顔のままで炎神のコクピットに乗り、相棒と話をするなど最終回に相応しい。
 個人的には名乗りの時の一連のアクション、特に正義のロードを突き進む!のあとの5連キックがなかなかよくて、ちょっと感動してしまった。

 エピローグに後半丸々たっぷり時間を取って、みんなのその後を描写しつつも、声優ヲタの皆さんは喜んだのではないでしょうか。個人的にはルネッサーンスなヨゴ様にワロタよ。ケガレシア様お気の毒です。
 しかしまた「一緒に戦ってくれ!」エンドですか(笑)キバに続いてゴーオンもかい(^^;;; まあでもいいか。楽しそうだしなアイツら。
 EDも特別編だったよ!爽やかなシメで良かったね。




 一年間「炎神戦隊ゴーオンジャー」を観てきて、思ったことをいくつか。
 余り理屈っぽくなく、単純なストーリー展開で、親しみやすいキャラクターが多く出てきた戦隊だった。正義とか仲間とか、そういうストレートさはとても好ましいと思う。戦隊はあまり深いことを考えず「うおおおお」とかなんとか言いながら、正義に向かって真っ直ぐな熱い仲間との絆を楽しむのがいいと改めて感じた。

 単純明快な戦隊ものでありつつ、敵側が愛されキャラだったので困った(笑)すごくあの三大臣は可愛かった。率直に言えば、私はゴーオン側よりもガイアークの三人に感情移入してしまったよ。正義の味方が彼等を倒すところは観たくなかったのだが、いきなり明後日の方からラスボスがやってきたね(笑)そのせいで、ちょっと終盤の盛り上がりに欠けてしまったのは否めない。
 しかもそれまでは、常に数に勝るゴーオン側の圧勝。うちの息子はそれを見て「正義のフルボッコwww」と笑っていたけど、シャレにならねーなと思う(笑)その通りだからなー
 蛇足。大人向けのサービス?じゃないんだけど、どうも私の年代にドンピシャと来るようなギャグが多かった気がするのですが(笑)特にガイアーク側のキャラね。ギャグに私だけが「プ」と吹き出して、子供が置いてけぼり状態に。お笑いネタも多かったなあ。芸人さんが出てくるのではなく、流行のギャグがちょこちょこと取り入れられていたような。こういうのは基本コミカルペースのゴーオンだからでしょうね。

 キャラの話をすれば、とにかくキャラが多かった!3+2+2のゴーオンに、12体の炎神達+ボンパー。いつも誰かが喋っていて、楽しいけれど騒がしい。もう少しキャラを絞ってエピを作った方が良かったかなあと思う。しかしそれは大人の感じ方であり、子供達にとってはかわいい炎神達は大好きだったのではなかろうか。
 個人的にキャラで好きなのは青ですね。連はなかなか穏やかな知性派で良かった。オカンって属性ではないなあと思うんだけどね。オカンって、ドタバタしているイメージない?デネブみたいなさ。どちらかっていうとママン、いやむしろ素晴らしい好青年って感じなんだよね。炎神ではクジラが好きでした。我が輩全てがファーストクラス!

 ゴーオンジャーのキモは、単純な展開と愉快で明るい仲間、全体に楽しいトーンでありながら、ちゃんと最初から最後まで「みんなのために戦うぜ!」という姿勢を前面に出していたこと、かなと思う。
 そう言う意味では、安心して子供と楽しめる作品だった。一年間、肩の力を抜いて見られる楽しい戦隊だった。コイツら絶対強いんだぜ!そう信じていたから。揺るぎない正義の心があるから。信頼し合った仲間がいるから。

 正義のロードを突き進む!炎神戦隊ゴーオンジャー。
 一年間、ありがとう!





炎神戦隊ゴーオンジャー
DXハンドルブラスター


価格 7,800円 (税込 8,190 円) 送料別
残りあと1個です

寂しいけど、来週からまた気持ち切り替えないとね。

 

2009年02月01日

炎神戦隊ゴーオンジャー 「最終ケッセン」

 三人だけのゴーオンジャー。敵の大攻勢を逆手に取った本拠地決戦!正統派の燃えエピ。

 今回は素直に燃えるエピだったなあと思う。
 こう言ってしまってはなんだけど、ゴーオンジャー側は7人のメンバーに炎神が13体。何をするにも騒がしく、合体一つにも炎神のナレがついたりして、どうもゴチャついた印象があった。しかし、最終的に三人に絞られたことにより、ゴーオンジャーと相棒の炎神というスタイルが明確になっていた。いない仲間を思う気持ちや、それでも立ち向かうという決意など、今までの話の中でも一番ストレートだった。ボンパーも正しく役割を果たしていたね。

 世界を守るために、三人で本拠地に乗り込んで戦うゴーオンジャーにも大いに燃えたが、今回はやはりキタネイダスとケガレシアの最期がなあ。泣かされました。
 序盤の戦いの圧倒的な強さと悪役の魅力。その後、ヨゴシマクリタインの非情さを身をもって感じることで、ヨゴシュタインの情け深さを思い出し、仲間の大切さを改めて感じる展開。一連の戦いの中で、常に愛嬌があって「やっつけたくないなあ」と思った悪役が、ゴーオンジャーではなくラスボスに倒されたのはよかったなと思う。あと、意外と民主主義だったんだね彼等…
 無限ゴミ箱を破壊し、無限機関の歯車を壊せと教える二大臣。仲間の大切さを伝えたという意味では、もしかしたらゴーオンジャーより彼等の方が強いメッセージ性を持っていたかも知れないなあ、なんて思ってしまう。息絶えた二人の手を重ねてやる早輝にも泣けた。
 いや、正直な話、今まで味方が消えたときよりずっとショックです…

 うーん、悪役幹部の最期にこんなに泣かされるとは思わなかったなー
 来週はいよいよ最終回。がんばれ、ゴーオンジャー!!




G3プリンセスビジュアルBOOK


本体価格 1,524円 (税込 1,600 円) 送料別
在庫あり(1〜3日以内に出荷予定)

今日のケガレシア様美しかったなあ…

 

2009年01月25日

炎神戦隊ゴーオンジャー 「正義カイサン」

 消されていく仲間。追いつめられるヒーロー。最終決戦に向けて状況はどんどん悪くなっていく。

 消えてしまった軍平と範人のことで、走輔は頭に血が上り、連と早輝は戦意喪失してしまう。ちょっと連がヘタレ過ぎている気もするが… そしてそんなゴーオンジャーに語りかけるウィング兄妹。今回は説得の内容がとても良かったなと思う。彼等と初めてあった頃の兄妹の反応を、ほんの少し盛り込んだりしてね。その前の執事との会話でも、「巻き込まれたのではない」と明言していたし。大翔が戦う決意をした理由を「合体好きだからだろ?」とか、昔のネタがナニゲに出てきたのも「あーそんなのあったあった」って気持ちになるよね。
 だからこそ最後に彼等が消えてしまうのが、分かっていたけど衝撃が強くなる。あの消えた人達は「無になった」のだとか。うーん、これってどうなるのかなあ… 最後はみんな復活してくれると私は信じているけれど…逆転の伏線は生かされるのか?

 総理大臣キビシイ御方です。この期に及んで相変わらず二人の大臣が可愛いので、もう寝返ってクレよと思わずにいられない。
 あのゴミ箱が怪しいんだけど… 逆転の鍵になるのかなあ。




HEROXヒロックス炎神戦隊ゴーオンジャー仮面ライダーキバ
全11種フルコンプ


価格 4,500円 (税込) 送料別
残りあと1個です

ああ、この連中とももうすぐ…

 

2009年01月23日

「仮面ライダーキバ総括」・4 新生そして新世界

 紅渡は、禁忌の生まれ、異形の血肉、最強の鎧、孤独な生活と人外の友を持つ、生まれながらの「仮面ライダー」だった。ただひとつ、彼になかったのはヒーローとしての「魂」。
 しかし愛する女性の死をきっかけに、彼の精神は大きく揺れ動く。人にとって死とは、それ程のインパクトがあるのだ。自らも死を選ぶ程落ちた彼の精神は、黄泉の国を彷徨い、魂を得て復活する。心身共に、「仮面ライダーキバ」の鎧に相応しい男となった。
 愛する人を守る為に闘うヒーローとして成長した渡。そしてその「愛する人」の中に、ファンガイアのキングでもある兄・太牙も含まれていた。

 愛を渇望する故に全てを失った太牙。
 ……彼は「捨てられた子」ではなかった。音也が死んだのは幼い太牙を、先代のキングから守るためだったのだから。また彼は「愛されていない子」でもなかった。養父である嶋は「太牙を守ってやってくれ」と渡に頼んでいたのだから。
 渡の包容が、それを見守る嶋が、その全てを太牙に伝えたわけではないけれど、太牙はそれなりに何かを理解したのだろう。

 ファンガイアの存在は神の過ちである…とまで言い切る「素晴らしき青空の会」と繋がりのある渡。ファンガイアのキングである太牙。
 ふたりが過去の呪縛、親の因果を断ち切るために必要なこと。自分自身として共に歩むために必要なこと。それには己の手で完全に新しい価値観の世界を、自分たちが生きられる世界を構築するしかない。
 古い権威の象徴であるビショップの魂を吸収して蘇った、先代のキングと戦う二人。危機一髪の渡を助けたのは、音也の遺したイクサの腕であり、見えない絆だった。見えない絆、それこそ愛そのものなのだろう。



 ファンガイアの古い権威や定めを打ち壊すことで、新しく自分が生きる世界を作りだす。
 渡は兄の罪を背負えると言い切れる程に強くなり、
 太牙は自分の過ちを許され、二人で新世界の構築へと一歩を踏み出す。
 宿命の鎖を、己の力で断ち切り、
 罪深き母さえも許し許された、愛と共存の道。
 全ての登場人物が笑顔で迎えるラストシーンは、その後の世界を雄弁に物語る。



 「仮面ライダーキバ」は、従来のヒーロー番組を愛する人には、非常にストレスのたまる物語であったことは否定できない。
 二つの時代を行き来する分、どうしても描写が散漫になってしまう点。一人の青年の血脈を追うために両親の馴れ初め…恋愛要素は必須であり、メロドラマ的な展開が不可欠である点。ヒーローの要素を全て持ちながら、その魂が不在の主人公に不甲斐なさを感じるという点。謎解きが大きな軸のように構成されているが為に、その辻褄があわないことに不満が出る点。枚挙にいとまがない。

 私も正直に言えば、色々と思うところはある。この考察は「いいとこ取りすぎ」なのも分かってる。
 しかし、「キバ」はなにかを貫いた気がする。そしてキャラクターが皆、それまでの苦しい闘いの果てに幸せを掴んだのを嬉しいと思う。

 結婚式。愛という見えない絆が紡がれていくラスト。
 恐らくこの番組を見守っていた視聴者の、誰も予測しなかった皆の笑顔がそこにあった。 
 結婚式をブチ壊すマサオの乱入。そこに流れるオープニングテーマ。
 そのハチャメチャな様子に呆気にとられゲタゲタ笑いながら「よかったね」と思えた。



 仮面ライダーキバ。
 親と子のカルマという重いテーマに挑んだ作品は、愛と笑顔で幕を閉じたのだ。




仮面ライダーキバ総括・了


ううん、まさかここまで長くなるとは思わなかった(汗






■初回限定盤■V.A. CD【MASKED RIDER KIVA COMPLETE CD-BOX】


価格 9,800円 (税込 10,290 円) 送料込
残りあと1個です。お早めに…

なんだかんだで一年間、楽しんだなあ。

 

2009年01月22日

「仮面ライダーキバ」総括・3 再生と救済

 私は「キバ」を見始めて、つい思い浮かんだ言葉がある。あまりいい言葉ではないので私は好きではないのだが、「親の因果が子に祟り」というやつだ。
 人とファンガイアという禁忌の愛によって、数奇な運命をたどる兄弟。弟・渡は自分自身に対する不安と明確な人生の目的のなさに揺れ、兄・太牙は愛を渇望している。
 そんな二人が同じ女性を愛し、失う。そのことによって弟は自分自身へ大きな絶望と消滅願望を抱き、兄は周りの全てを敵にしてしまう。


 父親から意志を、母親から力を受け継いだが故に、否応なくファンガイアと戦う宿命を背負った紅渡。彼は自分自身がファンガイアのハーフであることすら知らなかった。
 それでも戦い続けたのは、彼は既にこの世にいない父を追い求めていたからだろう。母から聞いた「父親は誠実で真面目で純粋な人」という言葉と、手元に遺されたブラッディ・ローズ。父のようになりたいと、渡は一生懸命ブラッディ・ローズを再現しようとするが適わない。
 「あなたはあなたのバイオリンを作ればいいんです」と諭されたこともあったが、彼は自分自身の音楽をなかなか見つけられずにいる。そのことで迷い続ける。

 戦うことに積極的とは言えず、いつまでも自分のすべき事に迷い続けていた渡。しかし、「君がこの世に存在している意味」を知っている人間がどれ程いるだろう?端から見たら、誰がどう考えても渡の進むべき道は「仮面ライダーキバとして戦うこと」なのだが、その決意がない。非常にもどかしくイライラする主人公なのだが、それは仕方ないことなのだ。
 目的も力も、一方的に与えられるだけでは駄目なのだ。そこに自分の意志と魂を重ねてこそ、初めて自分自身の人生となりうる。

 自分自身の殻を破って魂の声を聴く。普通ならなかなか出来ることではないが、この物語では渡が好きになった女性・深央と死別し、自分自身に絶望していたところを、過去の音也の元に送られる。例えて言うなら、黄泉の国の死んだ父親に会いに行くのである…なんて言うと、ちょっと神話的モチーフになって面白い。
 そこで初めて渡は、父に触れ、共に戦うことでその魂を受け継ぎ、「人を守る」ヒーローの心を自分のものとして戻ってくる。エピはその回で音也の死も描いており、魂の引き継ぎとしても印象的に見せた。


 渡が自己存在で悩む一方、生き別れの兄の太牙は、結果的に「捨てられた子ども」となってしまった。母親は追放され、父親である先代のキングはこの世にない。
 ファンガイアから命を狙われることになった真夜は、息子太牙を、「美しき青空の会」のトップである嶋に託す。出産を控えていた為もあるだろうし、敵に狙われているのは自分一人なのだから、むしろ他者に預ける方が安全だろう。しかし何故、嶋に託したしたのか?そこが描かれなかったのは残念だ。(私は恐らく、人とファンガイアが共存するためには、キングである太牙と敵対組織の嶋が親子となって愛情で結ばれることが早道だ、という決断をしたからではないかと想像している。妄想の域だが)
 が、結果的に、嶋と太牙の感情はすれ違い、太牙は孤独を深めることとなってしまった。
 物語の描写を見る限り、太牙はキングであることに誇りを持ち、人をエサと言いきり、自信に満ちて堂々としている。彼にとって「キングであること」が、大きな自己アイデンティティだった。人間が信用できない彼にとって、人生の「父親的モデル」は、養父である嶋ではなく先代のキングに取って代わったのだろう。

 深央を失って、その激しい怒りを無分別にぶつけた結果、周りの全てが敵になってしまう太牙。深い絶望の淵から蘇った渡が、誰よりも救ってあげたいと思ったのが、兄であったのは当然だったのかもしれない。
 兄を救済するために、戦う相手。それこそファンガイアの力の象徴とも言える存在、先代のキングの亡霊だ。




 うーん、上手くまとめられなかったな。つづく。





仮面ライダーキバ オープニング・テーマ::Break the Chain


本体価格 1,200円 (税込 1,260 円) 送料別

キバのOP画面はかなり気に入ってます。

2009年01月20日

「仮面ライダーキバ」総括・2 宿命の鎖

 過去と現在。因果と結果が平行して描かれる「仮面ライダーキバ」。
 ではその物語が示したテーマとはなんだったのか、と言われれば、一言で表現すればやはり【親と子の絆】になるのだろう。
 親子の絆。しかし残念ながらそれはよいものばかりではない。「牙」の予告では必ずこう言われるのだ。「さだめの鎖を解き放て!」

 「さだめの鎖」

 私は神秘学や運命学、心理学などを広く浅く調べていた頃があった。その類の勉強をしたことがある方はよくご存じだろう…親が子にとって、どれだけ大きな存在であることか!かつて師と呼んだ人から聞いた言葉が忘れられない。「親は最大のカルマだ」と。それは良い意味でも悪い意味でも、子どもの人生を大きく左右する。
 「さだめの鎖」という言葉は、そうした親子の絆の持つネガティブサイドの印象を持つ。親子二代の物語である「キバ」で、毎回流れる主題歌が、予告が、「さだめの鎖を解き放て!」と叫ぶ。では一体、音也と真夜から渡に引き継がれた負の遺産、「さだめの鎖」とはいったい何だったのか。
 …それこそが「仮面ライダーキバがファンガイアと戦う」ことではなかったか。私はそう考えている。


 渡というキャラクターを思い浮かべてみて欲しい。彼は元来物静かで、優しく穏やかで気が弱く、コツコツと楽器作りという繊細な作業に集中する青年だ。どう考えてもバケモノ相手に戦う男ではないのである。
 では何故戦うのか?「声がするから」と彼は言う。ファンガイアが現れて人を襲うと、父の遺したバイオリンが鳴るのだ。人を守れと。その為に戦えと。
 彼はその意志と関係なく、戦わなくてはならないのである。何故ならば、そういう宿命に生まれついてしまった不運な青年だからだ。彼は自意識の中では知らなかったが、禁忌の血を持って生まれてしまった為に戦いの中に巻き込まれていくのだ。

 渡は、人間である紅音也とファンガイアのクイーンであった真夜の息子だ。そもそもここにいくつかのタブーがある。
 クイーンは元来、人とファンガイアが愛し合うことを禁ずる役割だった。理由ははっきりしないが、異種混血というタブーがあったと言うことなのだろう。そして真夜には夫と息子がいたし、音也にも結婚はしていないが愛を誓ったユリがいた。種を裏切り、パートナーを裏切って、それでも貫いてしまった愛。

 ただ過去編では、「なぜ二人は愛し合ってしまったのか」が、ちゃんと描かれていたと思った。(それ故にメロドラマという批判もあるわけだが)

 孤高の天才音也は、天才故に奇行が多く、平気で人の期待を袖にしてしまって、死後も詐欺で多くの人から訴えられる男でもあった。また気が多く、女は全て自分の女!と豪語する奔放さも持っている。つまりユリを裏切ってしまう伏線は序盤からあったわけだ。
 また真夜は、「愛することとはなにか」を知らない女だった。夫であるキングもいるし、息子として太牙を授かっていながら、愛とは何なのか、何故人を愛するファンガイアがいるのか、理解できないが故に知りたいと思っていた。
 音也の芸術…音也の魂…を、真夜は理解し、その美しい音色を愛した。その時、孤高の天才の魂は孤独ではなくなったのだ。彼等はお互いに、知らず知らずのうちに惹かれ合ってしまったのだろう。



 しかし、罪は罪…

 戦う意志を父親から、戦う力を母親から、否応なく受け継いでしまった渡は、好むと好まざるとに関わらず、変身してキバの鎧を身に纏う。それは衝動に近いものなのだろう。戦うときの渡は、それまでの彼とは全く違う強い目を持つ。
 よく聞く批判で、「渡が戦う理由・決意・背負うものがない」という意見がある。しかし、私はそうは思わない。
 彼が戦う理由は、"血"だ。決意は親から受け継いだ。背負うものは己の業。戦うヒーローとして、これ以上凄まじい理由はないだろう。親の因果の為に、自分は命を危険に晒さなくてはならないのだから。それも無自覚なままに、である。
 渡と、奇しくも「捨てられた子ども」になってしまった異父兄弟・太牙。彼等のさだめの鎖を解き放つのに必要なものとは…




 閑話休題。
 キングを裏切って不倫に走ったクイーン。余りにフォローしがたい存在だが、だからこそ個人的に、先代のキングのキャラクターはもっとDVバリバリの歪んだ男性原理を持った男なら良かったのに…と思う。
 彼は愛を拒絶してはいたが、裏切られて当然と思える程酷い男にも見えなかった。それ故に紅親子に殺され、赤子の息子にとどめを刺された上に、最終回で蘇ってまで戦わされたキングに同情してしまう。彼がもっと冷酷ならば、宿命に足掻いた兄弟の戦いを解釈しやすかったのだが。


 てなところで、また続く。




サウンドロップコンパクト仮面ライダーキバ全6種


価格 1,307円 (税込 1,372 円) 送料別
残りあと1個です

キバットはもっと生かせたと思う。もったいない。

 

2009年01月19日

「仮面ライダーキバ」総括・1 賛否両論

 一年間放映した「仮面ライダーキバ」が終わった。製作に携わった全てのスタッフ・役者の皆さんには心から感謝している。
 正直、私はこの作品を一年間を楽しんだ方ではないかと思う。かと言って絶賛はしかねてしまう。なんとも複雑な思いのある作品で、自分の中で賛否両論と言ったところだ。毎週の感想は書いてきたけれど、改めて一年を通してみたドラマとしてのキバについて、思うところを書き連ねていきたい。
 基本的に私は繰り返し録画を観るタイプではなく、見逃しているシーンや勘違いしている描写もあるかも知れなし、キャラのセリフなども曖昧にしか覚えていない。またものすごく熱心なファンでもないので、雑誌やムック本のインタビューなどは一切読んでいない。その点はご容赦下さい。




 毎年様々な試みを見せてくれる平成仮面ライダーシリーズだが、9作目「キバ」の最大の特徴は、やはり現在と過去を同時進行で見せる、そのドラマの組み立てにあるだろう。
 しかしこれが成功したか?と言われると、全肯定しかねてしまう。
 まず「22年を隔てた2つの舞台」という設定そのものが、子ども達には分かりにくかった。次に似たようなシチュを重ねることで、親子の間で繰り返される縁と絆…運命というものを見せる代わりに、物語のテンポがもたついてしまう。そしてキャラの描写や成長の尺が、既存のライダー作品と比べて単純計算で半分しか与えられないことになる。

 以前にも書いたが、私は平成ライダーシリーズは、「何らかの理由で戦う力を得た主人公が、戦いを遠いして成長し、真のヒーロースピリッツを獲得するまでの物語」だと思っている。最初から完成したヒーローではなく、力の中で走り出しながら、あがき、思い悩みつつ、最終的にヒーローになるのだ。
 特に渡のような内気なキャラクターには成長エピが必須だと思う。内向的で引きこもりの青年。仮面ライダーの主役の性格付けとしては面白いし、彼の出生を考えると興味深いパーソナリティーだったが、ドラマを動かすパワーがあるかというと少々頼りない。周囲の善意溢れる変人達(笑)に引っ張り回されて、おどおどしているパターンが多かった。しかも性格上、どうしても成長速度は緩くなってしまう。彼にもっとスポットを当てたドラマが展開しても良かったし、成長物語を十分な尺で魅せて欲しいというのはあった。



ただ彼が主役として影が薄かったことの理由が、成長過程を描く為の物語の尺が足りないことだけではないことは、指摘しなくてはなるまい。

 まず「キバ」の中で私が一番気になったことで……恐らく特ヲタから最も批判を受けやすいのは、この一年間かなり高確率で、一般人の犠牲者を出してしまった事ではないかと思う。「間に合わない」のだ。目の前でファンガイアに殺されてしまうパターンも多い。しかし、あまりそれに対して渡が「口惜しい」「悲しい」というリアクションを取らない。また、戦う決意のエピもかなり遅かった。
 彼の内気さ、世間へのズレは分かるのだが、【優しさは強さである】というハートのポテンシャルを持ったキャラとして彼を描く場合、犠牲者への哀悼の気持ちがなかったのは残念だ。

 また、怪物三人組という非常に魅力的なキャラがいながら、現代編で生かし切れなかった。彼等は非常に渡の近いところにいる「仲間」になれたはずであり、渡の成長を支えることが出来たはずだ。最終的に彼等は封印されているのではなく、単にキャッスルドランの暴走を押さえるためにあそこにいるだけのようだった。だったらもっと、三人が一人ずつ、積極的に渡に関わっても良かった気がする。
 (以前、渡がケガをしてキャッスルドラン内に運び込まれたとき、ラモンが「この子を殺しちゃえば僕たち自由になれるんだよね?」とか物騒なセリフがあった気がするが、無視するべきですかね?・笑)

 そしてなによりこれが最大の原因ではないか…と思われるのが、現代編は謎の提示であり、過去編でその解答をするという、「キバ」の物語の構造だ。過去編の主人公は、強烈な個性で物語を引っ張る紅音也。しかも現代編の冒頭では彼は死んでいる。視聴者の興味はどうしても過去編の方に引っ張られてしまうのは、仕方ないことではなかったろうか。



 しかし、それと同時に言えることがある。この「キバ」という物語の中で、最も評価されるべきと思うのも、この「過去と未来の同時進行」という二重構造なのだ。
 恐らく、それは考えるのとやってみるのとでは大違い。50話近くの物語を、それぞれ過去と現代が同時進行で、謎を孕みつつ解答しつつシンクロしつつ。それはものすごい荒技ではないだろうか。取りこぼしはあるし疑問に思うことも残るのだが、それなりに最後まで描ききった上で明るい未来を見せた、というのはひとつの試みとしては良くできたのではないかと思う。
 個人的には、ただその一点でこの作品を評価してもいいかもしれないな、と思う程だ。


長くなり過ぎ。つづく!






【予約】 仮面ライダーKIVA公式読本(仮)


本体価格 2,190円 (税込 2,300 円) 送料別

発売は2月みたいですね。

 

2009年01月18日

仮面ライダーキバ 「フィナーレ キバを継ぐ者」

 最終回。
 まずはこの作品に関わった全ての方々にお礼を。一年間有難う御座いました。

 うーん、色々と思うところあったけど、まさかここまで明るい終わり方をするとは思わなかったので、逆に非常にに気持ちよくまとまったのではないかと思う。
 兄弟の一騎打ちから増殖ファンガイアを怪物トリオも含めた共闘で倒し、イクサはビショップと決着を付け、誤解を解いた上でのラスポストの共闘。アクションも必殺技満載で魅せてくれたし、戦いのメインとして、過去キングファンガイアとの兄弟共闘を十分な尺で描いたのもよかった。

 強く成長した渡。太牙とのやりとりはよかったと思うし、絶壁から落ちかけたときのイクサの腕に捕まる描写はちょっと感動した。そのあとイクサの腕が壊れて落ちかけて…の部分は、なくても良かったけどな。逆にあのあとどうやって助かったんだ?になっちゃうし。幽霊が助けてくれたのかよ!とか(笑)イクサの腕に音也が重なって「俺達は一つだ」でも十分以上に感動だったと思うのだけど。
 渡の強さ以上に、物語としては、ほとんど太牙の救済であった気がする。渡への誤解を解き、自分が孤独ではないことを自覚し、母からは温かい許しを得る。結果的にキングである彼の救済が、新しい人とファンガイアの形になるので、その辺は新たに社長となった太牙の提言が全てなのでしょう。私としては、彼が嶋に預けられる過程とか知りたかったのだけど、描かれなかったのは残念だ。

 まーそれにしても名護さんだ。彼が全てさらっていった!(笑)

 恵とのやりとりは、なんともよかった。二人で訓練するシーンも、戦うシーンも。一瞬死んじゃうのかと思ったよー!でも目が見えなくなっていたのが、いきなり治っちゃうのも名護さんだから許す。あの恵抱きしめて「バカ」も、彼等らしくてしみじみとよい。
 でもって結婚式だもんなー 本当にもうなんちゅーかめでたしめてたしって(笑)
 目に見えない親子の絆、という始まり方をした「仮面ライダーキバ」が、結婚式で終わるのは"正しい"と思う。考えてみれば、第一話も結婚式で始まっているんだよな。美しい花嫁姿の恵と、ガチガチに緊張した名護さん、心から祝福している一同(含・怪物トリオ)など、微笑ましい。呉服屋のパパンはいなかったけど、何故だ?でもあのキスシーンは味わい深いねえ。
 そこに乱入するチャラい息子、マサオwww まさかのBuck to the Futureオチだよ!(笑)急に現れた巨大な敵に、みんな並んで変身!見えない絆は未来に繋がっていくのでしたとさ。ちゃんちゃん♪
 てか、なんかこれなんて電王?みたいなハッピーなラスト。どちらかというと内気な渡の鬱な展開が多かった「キバ」が、ここまで幸せな終わりを迎えたんだから、もう何も言うまいよと(笑)

 とまあ、まだ頭の中で整理し切れていないけど、登場人物が幸せなラストを迎えたのだから、妙に満足の「仮面ライダーキバ」の最終回でした。
 また冷静になったら総括を書きます。今週中に書いておかないと、来週からまた新しく「ディケイド」始まっちゃうしね!急がなくては。


【訂正】

 コメント欄でご指摘いただきました。上記感想の中で「考えてみれば、第一話も結婚式で始まっているんだよな。」と書いてありますが、これは間違い。一話はお葬式です。
 教えて下さった「村をんなの日常」の村をんなさん、ありがとうございました!







変身ベルト&フエッスル DXイクサベルト


メーカー希望小売価格 5,460円 (税込) のところ
価格 1,480円 (税込) 送料別

名護さんは最高でした!


 

炎神戦隊ゴーオンジャー 「内閣カイゾウ」

 最終決戦のボスのお披露目に、改めてメインキャラの二人にスポットを当てたエピかと思いきや、最後にとんでもない展開が。

 軍平と範人の凸凹コンビぶりを序盤から描き、ヒーローとしての行動や仲間達の信頼をしっかり見せつつ、最後に消えてしまうあの衝撃。まさかこういう展開になるとはなー…
 あの銭湯のシーン、変な視聴者サービスかと思ったけど、あのチャラい範人の戦いの傷を見せたかったんだろうね。でも最初の女装については、とりあえず女の子がいるんだから早輝に頼もうよ(^^;;; 腐のお嬢さん達へのサービスもバッチリですな。
 しかし二人の息ピッタリのアクションは非常に見応えがあった。緑らしい、トリッキーなアクションが楽しい。

 総裏大臣と危官房長官登場!チラカソーネがメチャ強いのにも驚いたけど、何よりラストの衝撃的な「正義解散」の凄まじさに唖然。消された二人と炎神達は、…戦隊モノだから恐らくどこか異次元にトバされているんだろうけど…、どうなるんでしょうか。
 どんどん人数も炎神も増えて巨大化したゴーオンジャーが、終盤で消えていくというのは、かなり衝撃。今後は見逃せないって感じですね。
 愛すべき下っ端大臣(笑)のお二人がどうなるのかも気になるところであります。




炎神合体シリーズEX
炎神合体 DXガンバルオーセット ブラックバージョン
(予約:09年6月中旬発売予定)


通常価格 10,500円 (税込) のところ
ビッグビィ特価 7,560円 (税込) 送料別
ポイントアップ 8倍 600ポイント

おれたちの多々買いはこれからだ!

 

2009年01月11日

仮面ライダーキバ 「ブレイク・ザ・チェーン・我に従え!」

 最終回一話前。ものすごい急展開なクライマックスエピ。キバの最終三話はなかなかすごいな。

 冒頭のキバとサガの、Wで瞬殺から戦いはキバの圧勝。渡と太牙は完全に決別したのだろうか。ラストはこの二人の兄弟の確執に大きくスポットが当たって面白い。
 特に太牙はどんどん孤独の色が深くなってしまった。渡に「一緒に生きるつもりはない」と言われ、社長の座を解任され、キングの座を脅かされる。その果てに母親殺しですか〜(泣 なんて不憫なんでしょう。ただ、真夜の「違う!」という強い否定の言葉や、復活の嶋さんの話など、非情に彼に関わる気になる描写があったので、これが最終回にどう関わってくるのか、注目点ですね。
 渡は渡で、力が暴走しているのか、それとも思うところあってそう振る舞っているのか。真夜の話した「優しさは強さだ」という言葉が、彼の中で上手く着地してくれることを祈るばかりです。しかし王の座について怪物トリオを屈服させたシーンはかっこよかったな。ちょwあのコスww着るんだwwwと思ったけど。
 キバットは親子で性格違うなあ。あいつら話する機会とかないのか?

 名護さんーっ なんかもう、可哀想で見てられないよ… 恵「私があなたの目になる」言うだろうなと思ったら、言った(笑)そこで名護さんが「目に頼ってはいけない、心の目で見るんだ!」と言い出したら完璧だったんだが(意味不明)、さすがにそれはなくて追いつめられちゃいました。でも始終衝突していた二人の信頼関係はとてもよかった。最後の戦いのあと、太牙の技術で目が見えるようになって欲しいなあ。
 嶋さん復活。しかも人間だよ。あの戦いの時に「ステンドグラスがパリーン」ではなく、爆発していたので、もしかしたら死んだワケじゃないのかな…とは思っていたけど、本当に生きてくれて嬉しい。やっぱり太牙との関係を修復して欲しいから。今のままでは太牙があまりにかわいそうなんでね。
 予想外に大喜びしているマスターにワロス。今回一番の和み画面でした(笑)

 ビショップの思惑通り、過去キングは復活するのか?そしてキングを宣言した渡と、闇のキバを得た太牙。倒してもガシガシ復活するファンガイアの皆さんも含め、なんかぐちゃぐちゃの戦いになりそう。
 でも今回の展開で、なんとなく希望の光が見える気がした。渡と太牙、自己アイデンティティと愛の渇望で揺れ動く兄弟は救われるのか。定めの鎖、受け継がれる魂、人の心が持つ音楽。そんなキーワードをどうまとめて最終回が描かれるのか、楽しみに待ちたい。




仮面ライダーキバ&炎神戦隊ゴーオンジャー
 劇場版スピンオフネットムービー


標準価格 3,990円 (税込)
価格 3,028円 (税込 3,179 円) 送料別

マイミクさんはもう見たと言ってた。いつの間に(笑)