2011年08月31日

仮面ライダーオーズ 第48話(最終話)「明日のメダルとパンツと掴む腕」&総括・1

 「仮面ライダーオーズ」が、一年間綴った物語に終止符を打った。美しく切なく温かいラストに、深い感動を覚えた。
 欲望、伸ばされた手を掴む、重ねた時間… 物語の中にちりばめられたキーワードや、登場した人々が、ちゃんと答えを出して完結した最終回。平成ライダーの最終回の中でも、個人的にはトップレベルではないかと感じる。
 今回は最終話の感想を書きながら、物語を総括したい。



 「3」。「OOO」というタイトルが示すように、そして前後編に一度の物語冒頭で繰り返されたように、「3」が印象的だった。物語の中で、【欲望】という意識の代弁者であった鴻上が「無限のさらに上、満ち足りた状態がOOO」と語っていたが、「3」がひとつの完成された形である事は古来からオカルトでもよく言われていた。宗教でも三位一体とかね。メダルとオーズを作り出したのが錬金術師達だというのも、そういう意味で非常に面白い。
 欲望を生み出す人間と、欲望から生まれたメダルの化身・グリードと、人間がグリードを封印するアイテム・オーズ。そして変身のアイテムには三枚のメダルが必要で、ライダーに変身する人物は三人のチームだった。特に「仮面ライダーオーズ」の主人公である映司・アンク・比奈の三人の物語がメインになっている。

 映司とアンク、そして比奈。その関係性は「戦う力が欲しい」「復活する為のメダルを集めたい」「兄を助けたい」という、それぞれの目的を胸に抱えたものであり、互いに約束(契約・利害)で繋がっていたスタートだった。しかし共に戦い、同じ時間を重ねていく事で、利害を超えたつながりが出来てしまった。特に映司とアンクのバートナーシップの描写は非常に巧みで、相反する個性とクールな関係を保ちながら、相手を深く理解し信頼し合っているという、不可思議な関係がしっかり読み取れていたと思う。
 物語が最終クールに突入して、アンクが消滅→復活→裏切りに、映司がグリードと化してしまう衝撃が重なって、畳みかけるような展開が続いた緊張感を保ってのラスト三話。二人が譲れない思いの果てに手にした【満足】に涙した。

 差し出された手を握る為の大きな力が欲しいと言った映司。彼はなんでも、一人で抱え込む性分だった。縁ある人と積極的に関わるお人よしな面もあるが、自分から助けを求めようとはしない。どこか孤独を抱えた青年だったと言える。これは例の内紛に巻き込まれた事件がきっかけなのかもしれないし、実は元々そういう傾向があったのかもな、とも思う。高校の時に必死で関わった引きこもり少年のことすら、あまり彼の記憶には残っていなかったし、世界を救いたいと言うおぼろげな夢を抱えて選んだのが「一人旅」だったというのが根拠だが、定かではない。
 ともあれ「自分の力で」「世界を救う」為の手段として、仮面ライダーオーズに変身しメダルを使う道を選んだ。世界を破滅から救う為に必要だから、危険な紫のメダルの力を捨てようとせず、鴻上がため込んだ膨大なセルメダルをもその身のうちに取り込んでしまう。すべては「あの時の後悔を二度としたくない、救いを求める手を掴んであげたい」という思いからだった。この部分において映司は決してブレなかったね。
 そしてアンク。腕だけ、という中途半端な復活をした彼の行動も常に一貫していて、自分自身の復活を常に第一義としている。しかしその為に人の身体に憑依し、映司達と共に過ごす事で人に近づき過ぎてしまった。映司達を裏切ってグリードと組んだのはいいが、どこかその中にあって違和感を感じてしまう。結果アンクが見つけたのは「生命が欲しい」という、欲望のメダルの化け物・グリードとしては究極の欲望だった。そもそも"アンク"って、エジプトの「生命」を意味するシンボルの名前だよね。
 比奈の兄の身体を自分のものにする時、必ず映司が全力で立ちはだかるのをアンクは悟っていた。しかし意を決して映司と対決するも、彼の言葉に揺れてとどめを刺せず、真木の一撃から助けてしまうことでコアに傷を負う。が、逆に自分が得ていたものに気付く。面白いのは、【失う事で得ていた事に気がつく】という逆説的な気付きだ。死ぬことが出来るということは、生きていたということだと。
 この複雑なバートナーシップを持つ二人の傍にいた比奈は、常に葛藤に晒されていた。自分の身を犠牲にして戦おうとする映司と、兄の身体を使い勝手に振る舞いながらも不可欠な存在であるアンク。二人にどうあって欲しいと望み、なにが出来るのか… 結局、なにも出来ないのだ。だが、彼女は傍にいた。兄も、映司も、アンクも助けたいと心から願っていた。映司とアンクの手を取り、つなぐ。比奈に言葉はないが、そこにある思いは、二人に届いていた。

 「助けて」と。「こっちに来い」と。差し伸べられた手とそれをとる手。それは【生きている】存在そのものを肯定する行為なのかもしれない。
 アンクは「お前を選んだのは得だった」と言い、映司は「お前の手を掴んだのも絶対間違いじゃなかった」と言ったが、それは二人が持つボキャブラリーが生み出した違いに過ぎないのだろう。確かに三人はあの時から手をつないでいたのだ。互いに別の方向を向いていたけれど…



 ああ、半分しか書けてないぞ(笑)つづく!すんません。









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タカ!クジャク!コンドル!の声がアンクだったのがもうねー


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