その中にあってジャッカルの存在は「分かり合えない悲しみ」を描いていた。愛の深さ故に憎しみを煽り、「なぜそうなったのか」を理解しようとしなかった。不器用故に互いに歩み寄れなかった事による悲劇。
しかしそんな関係でさえも、救いはあるのだと。
どこかで遠回りしつつも、受け継がれていく意志はあるのだと。
そんな「互いを受け入れる」という横軸を持ちつつ、では物語の縦軸はなんなのか、と問えばやはり「コスモカプセルを巡る戦いとよりよい未来を作ろうという意志」ということになるのだろう。これはシャークと宗二郎が最初から最後まで、物語の中で貫き通した意志でもある。
このキーワードでもあるコスモカプセルとは、いったい何だったのか。ちょっと箇条書きして整理してみたい。
・地球に太古から存在している。
・12個揃うことでなんでも願いを叶えてくれる。
・それぞれ属性を持っている。
・単体で武器にもなる。
・「意志」を持っている。
・闇に浸食されて長時間経つと効力がなくなる。
・存在は消えない
そもそもコスモカプセルとは「超自然的な存在」ということになっていて、その存在理由などについては語られていない。少なくともビオード星の人々が攻めてくる前の、太古の地球に最初から存在していて、宇宙海賊達やサンダーラの先祖は神として崇めていたらしい。
面白いのは、コスモカプセルによって得られる力は、善にも悪にも使えるということだ。それを得たものに使う資格があると言えるのだろう。なんともニュートラルな存在だ。
ちょっと余談になるが、宇宙海賊達にはそれぞれコスモカプセルに対応する属性があって、そのエレメントを使いこなすことが出来た。それは子孫であるネオデスカルまで連綿と伝えられている。そうした超自然的な力を操る能力が、太古の地球人にあった、ということになるのだろうか。そんなエレメントの力を使いこなせるようにしたのが、セイザーXたちが装着するスーツなのではないかと思う。
彼等は遺伝子的に海賊の血を引いておらず、スーツとコスモカプセルがないと、宇宙海賊とは同等に戦えないのだろう。
しかし、唯一シャークだけは水属性の先祖がいる為に、装着前から水を操れるということになる。シャーク登場エピで、彼が装着していない状態なのに、水と共に現れたのはそう言う理由なのかも知れない。私はあの時、「水を使って登場なんて、洒落た演出だけど辻褄は合わないな」と少し思っていたのだが、そう解釈すれば丸く収まることに最近気が付いた。もしかして伏線だったのか!みたいな(笑)
きりがいいので今回はここまで。
超星艦隊セイザーX 音楽集(上)


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