2008年09月03日

仮面ライダー龍騎・12 ヒーローとして

 ライダー達がそれぞれ、自分なりの願いや野心を持って戦っていた「仮面ライダー龍騎」の世界。戦いを作り出し、煽っていた神崎士郎でさえ、自分の最愛の妹に命を与えるため、という悲しくも切実な願いがあった。
 そして戦って、戦って、結局最後に彼らが得たものとは何だったのか。

 この空しい戦いを止めさせたくて、しかし全ての人の思いを飲み込みすぎて自分の本当に望むものが何か分からなくなって、やっと掴んだ答えを前に逝った城戸真司。
 かけがえのない人のために戦い、その命を得るものの、自分自身の命を落とす秋山蓮。
 ただもっと生きたくて、自分を偽って戦い迷い、結局は運命を受け容れて死ぬ北岡秀一。
 戦いを望み、戦いを喜び、でも最後に望んだ北岡との決着はつけられぬまま銃弾に倒れる浅倉威。
 道を踏み外し、そのまま力に飲み込まれてしまった須藤雅史。
 自負故にゲームメーカーを演じ、トリックスターに計算を狂わされた芝浦淳。
 破滅へと至る運命を変えるために戦いを挑み、一筋の希望を己の命と引き替えにした手塚海之。
 より大きな力を求めつづけ、ついに戦いに果てた高見沢逸郎。
 思いの強さ故に自分の行くべき道に迷い、過ちを犯してしまった東條悟。
 幸せになりたかっただけのに、その手段を誤った佐野満。
 復讐のために戦いの道を選び、思いを遂げるも別のライダーに倒される霧島美穂。
 ライダーの戦いを傍観するだけで「何も出来なくていい」と先生に言われていたのに、結局ライダーとして戦って死ぬ由良吾郎。
 ライダーバトルを操っていた神崎士郎も、戦いで得た命が優衣に受け入れられることはなかった…


 繰り返されたライダーバトルは全てバッドエンドだった。それは映画とSPに暗示されている。エゴのぶつかる戦いがもたらすものは、空しい。
 では、その戦いを終わらせる力とはなんなのか。
 それは「みんなが幸せで笑っている世界でありますように」という「祈り」なんだよ、というのが、仮面ライダー龍騎の物語が導き出した結論だ。「願い」から「祈り」へ。エゴから他愛へ。これはエゴを主体とした「個」である存在の人間にとって、非常に大きなパラダイムの転換なのだ。

 そして実はこの「祈り」こそ、ヒーローの持つ「善」なる精神の一つの表れなのではないかと思う。
 人々の自由と平和を心から祈って止まない強い精神。誰もが心の奥で憧れ、しかし気付かないふりをしている高貴なヒーロースピリッツ。いや、現代の風潮は、そんなものを振りかざしていたら逆に「お前は馬鹿か」と言われてしまうのかも知れない。
 そんな逆風の中で、迷い、悩んでいた仮面ライダー龍騎の主人公、城戸真司が「ライダーとして」死ぬ間際に見つけたもの。

 「やっぱり戦いを止めたい」

 彼は間違いなく、ヒーローなのだ。




仮面ライダー龍騎 EPISODE FINAL ディレクターズカット版


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この戦いも多分全滅エンドだったんでしょうね…

 
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