2008年07月29日

仮面ライダー龍騎・7 ゾルダ(後)

 ここで、吾郎ちゃんという存在について少し書き加えてみたい。
 北岡の影になり、いつも彼をフォローしている由良吾郎という男は、彼がいることで北岡という人物が、嫌味でキザで鼻持ちならない冷徹な人物であるという印象を薄める。北岡は吾郎に対していつも「ありがとう」と笑顔で言い、吾郎はそんな北岡の為だけを考えて生きている。一人の人間をこれほどまで深く傾倒させる人物が、ただの冷血漢であるわけがない。吾郎を側に置くと言うことが、即ち北岡が愛情深い人物であることの証でもある。
 吾郎と蓮は似ている。二人とも無愛想だが、愛する人の為にはどんなことでもすると決意した男だ。
 「ゾルダ」と言うライダーは、最終回で北岡から吾郎へと受け継がれる。そこも非常に興味深いと思う。そして吾郎もまた、王蛇に対してとどめを刺すことは出来ないのだ。



 ライダーの象徴を受け継いだ三人。彼等はヒューマニティーに殉じる。

 龍騎とナイトは「仮面ライダー龍騎」に於いて、ヒーローとして戦い続けた。しかし、彼らがたった一つ出来なかったことがある。それは、「自らが戦いを止める」ことだ。
 それが出来た男こそ、仮面ライダーゾルダ・北岡秀一だった。

 それには反論がある人もいるだろう。何故なら龍騎とナイトは、自分から進んでモンスターに襲われる人々を守ろうとしていたからだ。対抗するには力が必要であり、それにはライダーである必要があった。しかし私がここで言いたいことは、少し違うところにある。
 ライダーバトルを降りる、ということは、本人の死を意味する。インペラー・佐野満の例のように、モンスターとの契約がまずある。しかし北岡が「辞めようと思っているんだよね」と言っているのは、あくまで【ライダー同士のバトル】のことだ。
 ここで重要なのは、北岡は最終的に自身の意志で脱落を選択した、ということであると私は思う。


 真司は成り行きでライダーになり、それ故、己の良心と状況の中でもがき苦しんで戦い続けた。

 蓮は目的を持ってライダーになり、最後までその意志を貫いて戦った。

 そして北岡は、自分自身が生きるために戦いを選び、人として死ぬために戦いを辞めることを決意した。



 登場時は凶悪な強さだったのに、物語が進むに連れ、どんどん弱くなっていくゾルダ。しかし北岡という人物は、最終的には非常に強い人間だったのではないかと思う。
 「優しさは強さだ」などという常套句があるが、この言葉の意味をちゃんと説明出来る人間がどれ程いるだろう?私はそれこそ【ヒーロースピリッツ】ではないかと思っている。存在する全ての命を大切に思うヒューマニティこそ、どんな悪意にも決して負けない強さではないだろうか。
 北岡は、自分自身の命よりヒューマニティを選択出来る人間へと成長した。
 ライダーとしてではなく、人としての死。

 ヒーロー像からほど遠かった男が、互いの命を賭けたギリギリの戦いの中で見いだした真実は、静かにその生涯を終焉に導く。





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