2011年02月07日

天装戦隊ゴセイジャー epic50「地球を護るは天使の使命」&総括

 地球と命を守る為に戦ってくれた護星天使たちの最後の戦い。この場を借りてこの作品に携わった全ての方々にお礼を。一年間、どうもありがとうございました!

 いやあ、終わってしまったなあ、「ゴセイジャー」。毎年の事だけど淋しいものがある。
 全員での名乗りながらの変身。最終回は生身で名乗りポーズを取るのが定例になっているけれど、今回はこういう形で挿入されたね。シーンとしても良かったし、そこからタイトルへの流れもきれい。下の「護星者」って漢字がどどんと出てきてサブタイトルとマッチさせたのも面白い。
 そこからの戦いは、割とあっさりとしていたように思う。ブラジラの円形に出てくる羽根ビームはかなり強力だったようだけど、全員の力で戦い押し返したし、その後の巨大戦は久々のスカイランドシーセイグレート。ヘッダーさん達も含め総力戦ってチョイスだな。皆で戦う、という彼等の趣旨に合っているのは好ましい。必殺技の〇距離発射もいいね。そこからまた等身大に戻って戦って、さらに楔の動きを止めて… イベントが多くて一つ一つがあっさりとして感じるんだな。
 最後のブラジラとの一騎打ちの時、「何故そんなに地球を破壊したいんだ?」と改めて問うたのはよかったね。ブラジラが自分の力に溺れて完全に上から目線でしか地球と命のことを見る事が出来なくなっているのがよく分かる。この時の問答があったからこそ、最悪の事態にあって「ゴセイパワーは誰かの為に使った方がお互い幸せになれるのに」「俺達、どうして分からせてやれなかったんだろう」なんて言葉が出てくるアラタの心の美しさが光る。
 ブラジラの命と引き換えにダークゴセイパワーを注ぎ込まれ、動き出す楔。護星天使たちは、彼等のゴセイパワーを最大限に使って闇の力を浄化する。ぶっちゃけ「え?」と思うほど単純に浄化されちゃった気もしないでない。「未熟だからこそ、地球の素晴らしさをもっと学ぶ為にこの力を与えられた。だから俺達はゴセイの力でこの星を守る!」という気付きも、もうちょっと違う言葉の方がすんなり入ってきた気もするんだよな。それでも、鳴り響くテーマ曲をバックに、五人の背中に羽が生えて空中に舞い上がる画は素晴らしく美しくて、なんかもう細かい事はどうでも良くなってくるから不思議だ。
 五人は見習いは取れたけど、地球に残る事を決め、それぞれ天知親子と別れて新しい学びの日々へと向かった。ノゾムは呟く。「ありがとう、護星天使」…

 「天装戦隊ゴセイジャー」思ったんだけど、流れとか理屈とかはちょっと雑な気がするんだよ。今回の最終回とか見ても、そう感じてしまうんだな。
 でもなんて言うのかな… あの護星天使たちの純粋さって、何とも見ていて気持ちの良い清々しさや温かさがあるなと。金色の大きな羽根を背中につけて空を舞う姿は、感動的ですらあった。
 恐らく見ている子供たちは、私が「ん?」と思うような難しい事は分からないだろうが、彼等の純粋さが奇跡を呼んで、闇を浄化し地球を守ったのは理解出来たろう。その美しい画面は心に残ったろう。これはとても大切な事だよな、と思うんですよ。正にヒーローが見ている子供たちに『種を蒔いていた」わけだ。大切な仲間。自分たちが作り出す未来。力は人の為に使うほうが幸せになれる…
 「また会えるよね?」というノゾムに「護星天使は人には気付かれなくてもいつでもそばにいる」と答えるアラタ。夢がある。最初のうちはよく、人々から悲しい記憶を消す天装術を使っていたけれど、あれだってそうだ。私達が日常で知らないうちに、護星天使に助けられているのかもしれないという夢につながる。最初から最後まで、実はあなたの周りに天使はいるんですよ、という可能性を残して物語を締めくくった。

 個人的に、私は自分でも意外なほど、この「天装戦隊ゴセイジャー」が好きだった。ふと「あ、結構好きなんだな自分」と気がついたのは、五人がアイテムを持って歌って踊るという、なんとも玩具 のプロモ臭バリバリのエンディングを見てからだ。この天使たち、かわいいじゃないかと。
 自分の使命に対して真っ直ぐで、仲間を信じて任せ、自分のすべき事をすると言う姿勢が一貫していたのも良かった。ヒーローとしての純粋さ善良さが、本当に気持ちよかったね。
 あと、これだけフルスイングのボケ揃いのヒーローも久々だった。なんだろうなー、「グランセイザー」というよりも、「ウルトラマンメビウス」のヒビノミライがたくさんいるような(笑)ボケに対して突っ込むんじゃなくて、謝罪と許容(「…ごめん」「い、いいんだ」)で流しちゃうとかさ。あーあ、もっとアホ展開のお話も見たかったなあ。
 戦隊ヒーローとしてはかなり珍しいキャラ付けだったと思うけど、成功したんじゃないだろうか。『天使』などという、ちょっとファンタジックで、下手するとうさんくさくなってしまいかねない設定だというのに、物語が進むにつれて説得力すら感じさせた。最終回の金色の羽根を纏う五人の神々しさこそ、護星天使という存在が戦隊ヒーローとして降臨していた証だろう。

 私はこの「天装戦隊ゴセイジャー」を見た子供たちが、心の片隅でもいいから、護星天使のスピリットの種を蒔いていてくれたらなあと思う。そしてこの世界のどこかで私達を見守っているのであろう、天使たちに夢を抱いてくれたら素敵だなあと思う。
 護星天使たちに出会えて良かったなあと、そんなことを感じた最終回だった。
 ありがとうゴセイジャー!










ゴセイテンソード


当店通常価格 6,300円 (税込)
価格 3,980円 (税込) 送料別

未来の救世主〜♪